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家の外壁塗装を検討中の方の中には、技術的な知識が少なく、塗装工事の質を左右する材料選びに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
そんな方に向けて、今回は外壁塗装に欠かせない「塗装フィラー」についてご紹介します。
フィラーの基本的な役割や効果、そして使用上の注意点を理解することで、賢明な判断ができるようサポートしていきたいと思います。

□塗装フィラーとは?:なぜ必要か?

1:フィラーの基本的な役割


塗装フィラーは、外壁塗装の下塗り工程で使用される材料です。
その主な役割は、外壁の凹凸を平滑にし、塗料の密着性を高めることにあります。
特にモルタルや劣化した素材の場合、表面が荒れていることが多いため、フィラーを用いて下地を整えることが重要です。

2:凹凸の解消と塗料の密着性向上


フィラーを塗布することで、外壁の小さなひび割れや凹凸を埋めることができます。
これにより、塗料が外壁に均一に付着しやすくなり、美しい仕上がりを実現できます。
また、フィラーは塗料と外壁の間で両面テープのような役割を果たし、塗膜の剥がれを防ぐ効果もあります。

3:使用上の注意点


ただし、サイディング材にフィラーを使用することは避けるべきです。
フィラーを塗布すると下地が厚くなり、熱の放出が妨げられる可能性があるためです。
サイディング材の場合、フィラーの使用が提案された際は、必ず適切かどうかを確認するようにしましょう。

□微弾性フィラーのメリットと注意点

1:ひび割れに強い


微弾性フィラーの最大の利点は、ひび割れに対する抵抗力です。
充填性と可とう性を備えているため、モルタルやALCなどのひび割れしやすい外壁材のクラックを埋め、さらなるひび割れの発生を抑制することができます。

2:高い防水性


微弾性フィラーは一般的な塗料よりも厚く塗布するため、外壁内部への雨水の浸透を防ぐ効果が高くなります。
また、弾性を持つ塗料は外壁の動きに追従しやすいため、防水性が向上します。

3:工期短縮の可能性


微弾性フィラーは、下地調整、下塗り、中塗りの3つの機能を1つの材料で兼ね備えているため、外壁塗装の工期短縮が可能となります。

4:付着性の課題


一方で、微弾性フィラーの付着性はシーラーに比べて高くありません。
表面が脆弱な場合は、各種シーラーによる素地の補強が必要となる場合があります。
最近では、エポキシ成分を配合した「エポキシ系微弾性フィラー」も登場し、付着性や素地補強効果の向上が図られています。

5:ローラーマークの出やすさ


微弾性フィラーは粘度が高いため、塗装した際にローラーマークが出やすいという特性があります。
過度に希釈してしまうと、ピンホールが生じやすくなり、仕上がり感と耐久性の低下につながるため、注意が必要です。

□まとめ

塗装フィラーは、外壁塗装において下地の凹凸を解消し、塗料の密着性を高める重要な役割を担っています。
特にモルタルや劣化した素材に効果的ですが、サイディング材への使用は避けるべきでしょう。
また、微弾性フィラーは、ひび割れ抵抗力と防水性に優れ、工期短縮の可能性もありますが、付着性の課題やローラーマークの出やすさには注意が必要です。
これらの特性を理解し、適材適所で使用することが、外壁塗装の質を高めるカギとなるでしょう。

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