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外壁通気工法とは?建物の耐久性とエネルギー効率を向上させる方法について解説
2025.12.07
お役立ち情報

建物を長く快適に保つために、構造や素材だけでなく、「壁の中の空気の流れ」に注目が集まっています。
その中心的存在が「外壁通気工法」です。
この工法は、住宅の内部と外部の間に「通気層」と呼ばれる空間を設け、建物が“呼吸”できるようにする構造技術です。
従来の壁構造では、壁の内部に湿気や熱がこもり、結露や腐食の原因になることが多くありました。
しかし外壁通気工法では、空気が壁の裏側を通り抜けることで、湿気や熱を外に逃がし、建物の寿命・快適性・省エネ性を飛躍的に高めます。
そこで、この記事では、この工法の仕組み、メリット、そしてどのような建物に最適かを解説します。
目次
外壁通気工法とは何か?
外壁通気工法の基本概念を解説
外壁通気工法とは、外壁材(サイディングやモルタルなど)と断熱材の間に「通気層」と呼ばれる数センチの空間を設ける建築技術です。
この空間を通して空気が上下に流れるように設計されており、暖かい空気は上昇し、冷たい空気が下から入り込むことで自然な空気循環が生まれます。
この仕組みにより、壁内に発生した水蒸気が外へ排出され、結露や湿気の滞留を防ぎます。
また、通気層によって外壁材が直接断熱材や下地に触れないため、外部の熱や冷気が室内へ伝わりにくくなります。
つまり、外壁通気工法は「湿気を逃がし、熱を遮る」という2つの役割を持つ建物の健康維持システムといえます。
通気工法が建築に採用される理由
外壁通気工法が注目される最大の理由は、日本の気候特性に適していることです。
日本は四季があり、梅雨や台風など湿度が高い時期も多く、建物内部に湿気がこもりやすい環境です。
従来の「密閉型構造」では、壁内に侵入した湿気が逃げ場を失い、内部結露を引き起こすことがありました。
結露が長期間続くと、木材の腐食や断熱材の性能低下、さらにはカビやダニの発生を誘発し、住環境の悪化や健康被害につながります。
通気工法では、通気層を設けることで湿気を効率的に排出し、これらの問題を根本から防ぐことができます。
さらに、通気層内を流れる空気が外壁の温度を緩和するため、夏は外壁の熱を逃がし、冬は内部の熱を保ち、年間を通じた温度安定化にも寄与します。
このような機能的・環境的なメリットから、外壁通気工法は現在、木造住宅を中心に多くの新築・リフォームで採用されています。
外壁通気工法のメリット
建物の耐久性向上に寄与
外壁通気工法の最大のメリットは、建物の耐久性を大きく向上させることです。
前述したように、通気層によって壁内部の湿度をコントロールし、結露やカビの発生を抑えることが可能です。
これにより、木材や他の建材が持つ本来の強度が長期間維持され、建物全体の寿命が延びることにつながります。
エネルギー効率の改善効果
通気層による空気の流れは、断熱効果にも大きく寄与します。
夏場は、外壁に当たる太陽熱が通気層内で上昇気流を生み、熱を上部の換気口から逃がすことで、室内温度の上昇を抑えます。
冬場は、外気の冷気が直接壁の内部に伝わらないため、室内の暖気が逃げにくくなります。
これにより、冷暖房の稼働時間を減らせるため、年間の光熱費を5〜15%削減できるケースもあります。
省エネ性能が向上することで、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やエコ住宅の基準にも適合しやすくなり、環境負荷の少ない家づくりが実現できます。
どのような建物に通気工法が適しているか?
通気工法を推奨する建物のタイプ
外壁通気工法は、特に木造住宅や軽量鉄骨造の建物で効果を発揮します。
これらの構造は壁の内部に空気の通り道を確保しやすく、素材自体も湿度の影響を受けやすいため、通気工法による保護が有効です。
また、リフォームや外壁の張り替え工事でも採用可能です。
既存の壁材を撤去せず、外側に新しい通気層とサイディングを追加する「重ね張り工法」によって、断熱・防湿性能を高めながら外観をリニューアルすることができます。
気候条件と通気工法の適用性
通気工法の有効性は、地域の気候にも左右されます。
湿度が高く雨が多い地域(例:日本海側や南西諸島など)では、通気層が湿気を逃がすことで、外壁材の劣化を防ぎます。
また、沿岸部では海風に含まれる塩分が付着しやすいため、通気層を設けることで塩害を軽減し、外壁の耐候性を高めることができます。
逆に、乾燥した地域や寒冷地では、湿気よりも断熱と気密性のバランスが重要です。
その場合は、通気層の厚みや換気口の位置を調整し、気密性を損なわないような設計を行う必要があります。
つまり、通気工法は「どの地域にも同じ施工をする」のではなく、地域特性に応じた最適設計が鍵となります。
まとめ
外壁通気工法は、建物の耐久性を向上させ、エネルギー効率を改善する効果があります。
この工法は湿度が高い地域や温度差が大きい地域で特に有効であり、木造や軽量鉄骨造の建物に最適です。
通気工法を理解し、適切に採用することで、建物のライフサイクルコストを削減し、より快適で持続可能な住環境を実現することができます。
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