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建物のメンテナンスに力を入れている中小企業の経営者や、自宅のリノベーションに興味がある方にとって、屋根材の選択は重要な意思決定の1つです。

中でも折半屋根は、工場や倉庫、一般家庭のカーポートなど幅広い用途に使用される人気の屋根材です。

本記事では、折半屋根の基本的な概要、メリット、デメリットを解説し、選択やメンテナンスに役立つ情報を提供します。

□折半屋根とは?基本情報とメンテナンス方法を解説

折半屋根とは、1枚の金属板を折り曲げた形状の屋根材を使用した工法です。

主な特徴は以下の通りです。

1:耐久性に優れている


金属製で接合部が少ないシンプルな構造のため、耐久性が高いのが特徴です。

また、ジグザグ状に曲げることで強度も確保されています。

2:軽量で施工がしやすい


金属製のため軽量であり、現場での加工も比較的容易です。

大型建物向けの長尺サイズにも対応可能です。

3:優れた排水性能


折半屋根は波板スレートと比べて水捌けが良いため、屋根材自体の長寿命化につながります。

4:耐火性が高い


金属材料を使用しているため燃えにくく、工場などの建物で重宝されています。

折半屋根にはいくつかの種類があり、代表的なものは以下の3つです。

・はぜ締め:タイトフレーム上に屋根材を設置し、電動シーマーで固定する工法
・重ね:タイトフレームに屋根材を重ねてボルトで留める工法で、強風地域に適している
・嵌合:専用の嵌合キャップを使って屋根材を固定する工法

折半屋根のメンテナンスで最も注意すべきは雨漏りです。

放置すると建物の生産性低下や劣化につながるため、早期発見・対処が肝要となります。

雨漏りの主な原因としては、経年劣化によるボルトの緩みや板金の歪み、施工不良などが挙げられます。

□折半屋根の選び方と注意点

折半屋根を選ぶ際は、以下のようなメリットを押さえておくと良いでしょう。

1:高い強度と耐久性


折半屋根は継ぎ目が少ない構造で、使用される金属板自体も頑丈です。

波型の形状もあいまって、優れた強度を発揮します。

2:抜群の排水性


金属材の採用と波型形状により、雨水が溜まりにくくなっています。

これにより建物への負担を軽減できます。

3:工期短縮とコストダウン


下地が不要のため施工期間が短く、大型物件でも1週間程度で工事が完了します。

工期短縮によるコスト削減効果も見込めます。

4:優れた耐火性


金属製のため火災時の延焼を食い止める効果が期待できます。

工場や倉庫などの建物に適しています。

一方でデメリットにも目を向ける必要があります。

まず、金属材のため断熱性と遮音性に劣り、下地がない分それが顕著に表れやすいです。

温度管理が重要な用途や、雨音などが気になる場所への使用は避けた方が無難でしょう。

また、折半屋根は定期的なメンテナンスが欠かせません。

部材の素材自体は耐食性に優れますが、ボルトやナットの錆びは避けられない問題です。

放置すれば屋根材の耐久性低下や雨漏りのリスクにつながります。

折半屋根のメンテナンス手順は概ね以下の通りです。

・屋根表面の清掃と目視点検で変形や腐食の有無を確認
・ボルト・ナットの増し締めと交換
・フラッシング(板金の継ぎ目)のコーキング処理
・塗装の劣化や剥がれのチェック
少なくとも年1回の定期点検を行い、不具合の早期発見とメンテナンスを心掛けましょう。

□まとめ

折半屋根は、高い強度と耐久性、優れた排水性と耐火性を兼ね備えた人気の屋根材です。

一方で、断熱性や遮音性には劣り、定期的なメンテナンスも欠かせません。

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