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トタン屋根材入門:メリットとデメリットを徹底解説
2024.07.16
お役立ち情報
住宅や建物のメンテナンスに関心の高い建物所有者の皆様、トタン屋根についてお悩みではありませんか。
トタン屋根は低コストで施工がしやすいメリットがある一方、耐久性やメンテナンスの面で課題もあります。
本記事では、トタン屋根の特性や種類、メリット・デメリットを詳しく解説し、賢明な屋根材選択のお手伝いをいたします。
目次
□トタン屋根の基本と材料の種類
トタン屋根とは、薄い亜鉛メッキ鉄板で葺いた金属屋根の一種で、住宅から工場・倉庫まで幅広く使われています。
日本では大正時代から普及し始め、高度成長期に全国的に広まりました。
近年はスレート屋根や瓦屋根が主流となり、トタン屋根の数は減少傾向にありますが、アルミニウム入りの「ガルバリウム鋼板」など、錆びにくく耐久性を向上させた新素材も登場しています。
トタン屋根の主な種類は以下の3つです。
1:波板トタン屋根
一般的なトタン屋根を指し、塗装を施した波型の鉄板を用います。
波型にすることで平板より強度が増しますが、後からの塗装が難しいため、最初からカラートタンとして販売されるのが一般的です。
2:瓦棒葺きトタン屋根
芯木と呼ばれる瓦棒を垂木に打ち付け、そこに金属板を巻き付けて釘で固定する工法です。
雨漏りに強く、日本瓦やスレート屋根より緩やかな勾配の屋根を作れる利点があります。
3:折板トタン屋根
金属板を折り曲げ、立ち上がりと谷部で重ね合わせて施工する屋根です。
耐風圧性や防水性に優れ、工場や倉庫など大規模建築で多用されています。
機械による成形が可能なため、量産性と経済性も高くなっています。
□トタン屋根の利点と課題
トタン屋根にはいくつもの魅力的な特長がありますが、同時に克服すべき課題も抱えています。
その両面を把握し、建物の用途や環境に合わせて適切な屋根材を選ぶことが肝要です。
トタン屋根の主なメリットは次の4点です。
1:軽量で耐震性に貢献
屋根材の軽さは建物の耐震性向上につながります。
トタン屋根は他の屋根材に比べ軽量なため、地震の多い日本では特に有利と言えるでしょう。
2:価格が安くコストパフォーマンスが高い
トタン屋根の1㎡あたりの価格は他の屋根材の約2/3程度で、コスト面での優位性は揺るぎません。
予算を抑えつつ、しっかりとした屋根を求める方に最適です。
3:施工がしやすく工期も短縮可能
トタンは加工や取り付けがしやすい素材なので、施工費を抑え、工期も短く済ませることができます。
スピーディーな屋根工事を実現できるのも大きな魅力です。
4:雨漏りのリスクが少ない
大きな金属板を使うトタン屋根は、継ぎ目が少なくなるため雨漏りのリスクが下がります。
傾斜が緩い屋根でも防水性を発揮するため、雨量や降雪量の多い地域に適しています。
一方、トタン屋根のデメリットとしては以下の3点が挙げられます。
1:耐熱性の低さ
薄い金属板のトタン屋根は、夏は熱を吸収し、冬は冷気を取り込みやすくなります。
断熱材の使用や屋根裏の換気などの対策が必要です。
2:雨風の音が響きやすい
金属製のため、雨や風の音が室内に伝わりやすいのもトタン屋根の弱点です。
防音シートの設置や、屋根裏の吸音処理などで改善を図りましょう。
3:耐久年数の短さ
メッキの劣化や釘のサビ、下地木材の腐朽などにより、トタン屋根は他の屋根材より耐用年数が短くなりがちです。
定期的な点検とメンテナンスを怠らないことが長持ちの秘訣です。
◻︎まとめ
本記事では、トタン屋根の特性や種類、メリット・デメリットを詳しく解説し、賢明な屋根材選択のお手伝いをいたしました。