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住宅や建物のメンテナンスに関心の高い建物所有者の皆様、トタン屋根についてお悩みではありませんか。

トタン屋根は低コストで施工がしやすいメリットがある一方、耐久性やメンテナンスの面で課題もあります。

本記事では、トタン屋根の特性や種類、メリット・デメリットを詳しく解説し、賢明な屋根材選択のお手伝いをいたします。

□トタン屋根の基本と材料の種類

トタン屋根とは、薄い亜鉛メッキ鉄板で葺いた金属屋根の一種で、住宅から工場・倉庫まで幅広く使われています。

日本では大正時代から普及し始め、高度成長期に全国的に広まりました。

近年はスレート屋根や瓦屋根が主流となり、トタン屋根の数は減少傾向にありますが、アルミニウム入りの「ガルバリウム鋼板」など、錆びにくく耐久性を向上させた新素材も登場しています。

トタン屋根の主な種類は以下の3つです。

1:波板トタン屋根


一般的なトタン屋根を指し、塗装を施した波型の鉄板を用います。

波型にすることで平板より強度が増しますが、後からの塗装が難しいため、最初からカラートタンとして販売されるのが一般的です。

2:瓦棒葺きトタン屋根


芯木と呼ばれる瓦棒を垂木に打ち付け、そこに金属板を巻き付けて釘で固定する工法です。

雨漏りに強く、日本瓦やスレート屋根より緩やかな勾配の屋根を作れる利点があります。

3:折板トタン屋根


金属板を折り曲げ、立ち上がりと谷部で重ね合わせて施工する屋根です。

耐風圧性や防水性に優れ、工場や倉庫など大規模建築で多用されています。

機械による成形が可能なため、量産性と経済性も高くなっています。

□トタン屋根の利点と課題

トタン屋根にはいくつもの魅力的な特長がありますが、同時に克服すべき課題も抱えています。

その両面を把握し、建物の用途や環境に合わせて適切な屋根材を選ぶことが肝要です。

トタン屋根の主なメリットは次の4点です。

1:軽量で耐震性に貢献


屋根材の軽さは建物の耐震性向上につながります。

トタン屋根は他の屋根材に比べ軽量なため、地震の多い日本では特に有利と言えるでしょう。

2:価格が安くコストパフォーマンスが高い


トタン屋根の1㎡あたりの価格は他の屋根材の約2/3程度で、コスト面での優位性は揺るぎません。

予算を抑えつつ、しっかりとした屋根を求める方に最適です。

3:施工がしやすく工期も短縮可能


トタンは加工や取り付けがしやすい素材なので、施工費を抑え、工期も短く済ませることができます。

スピーディーな屋根工事を実現できるのも大きな魅力です。

4:雨漏りのリスクが少ない


大きな金属板を使うトタン屋根は、継ぎ目が少なくなるため雨漏りのリスクが下がります。

傾斜が緩い屋根でも防水性を発揮するため、雨量や降雪量の多い地域に適しています。

一方、トタン屋根のデメリットとしては以下の3点が挙げられます。

1:耐熱性の低さ


薄い金属板のトタン屋根は、夏は熱を吸収し、冬は冷気を取り込みやすくなります。

断熱材の使用や屋根裏の換気などの対策が必要です。

2:雨風の音が響きやすい


金属製のため、雨や風の音が室内に伝わりやすいのもトタン屋根の弱点です。

防音シートの設置や、屋根裏の吸音処理などで改善を図りましょう。

3:耐久年数の短さ


メッキの劣化や釘のサビ、下地木材の腐朽などにより、トタン屋根は他の屋根材より耐用年数が短くなりがちです。

定期的な点検とメンテナンスを怠らないことが長持ちの秘訣です。

◻︎まとめ

本記事では、トタン屋根の特性や種類、メリット・デメリットを詳しく解説し、賢明な屋根材選択のお手伝いをいたしました。

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