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立平葺き屋根は、金属屋根材を縦方向に設置し、屋根材同士をハゼで結合した施工方法です。

耐久性とコスト効率に優れた屋根ですが、適切なメンテナンスを怠ると、雨漏りや腐食などの問題につながる可能性があります。

本記事では、立平葺き屋根の基本的な構造と特徴、ハゼ結合部の問題点とその対策方法について詳しく解説します。

□立平葺きとは?金属屋根の基本を知る

立平葺き屋根は、屋根材を棟から軒先に向かって縦方向に設置し、屋根材同士をハゼで結合する施工方法です。

よく知られる「トタン屋根」もこのタイプに属します。

1:立平葺き屋根の特徴


立平葺き屋根には以下のような特徴があります。

・工期が短く、スピーディーに施工できる
・費用が安く、軽量で地震の揺れにも強い
・傾斜があまりない屋根でも雨漏りしにくい


2:ハゼの種類と結合方法


屋根材同士を結合するハゼには、以下のような種類があります。

・キャップ型:キャップをはめ込んで結合
・嵌合型:屋根材を互いに織り込んで結合
・瓦棒型:瓦棒を用いて結合
・フラット型:平らな面で結合


3:立平葺き屋根のデメリットと対策


立平葺き屋根のデメリットには、断熱性が小さいことや雨音が居住空間まで響くことなどがあります。

しかし、遮熱性の高い塗料や断熱材を使用するなどの断熱処理を行うことで、これらの問題に対処できます。

□屋根のハゼの問題点と対策方法

立平葺き屋根のハゼ結合部は、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っていますが、経年劣化や不適切なメンテナンスにより、問題が生じることがあります。

1:ハゼ結合部の一般的な問題点


・ハゼの緩みや破損による雨水の侵入
・腐食による屋根材の穴あきや劣化
・シーリング材の劣化や亀裂による水漏れ


2:効果的な修理とメンテナンス方法


・定期的な点検とハゼの締め直し
・腐食部分の補修と防錆処理
・劣化したシーリング材の除去と再充填
・適切な時期と方法での屋根塗装


3:シーリング材の誤った使用例と注意点


屋根のハゼ部、水止め部分、化粧スレート屋根継ぎ目などに、シーリング材を充填や塗布しているケースがありますが、本来必要のない部分への使用は避けるべきです。

不適切な施工は、かえって雨漏りの原因となる可能性があります。

ただし、施工が必要な部分や、塗装後の耐久性向上を目的とする場合は、適切に行うことが重要です。

□まとめ

立平葺き屋根は、耐久性とコスト効率に優れた屋根ですが、ハゼ結合部の問題点を理解し、適切なメンテナンスを行うことが大切です。

定期的な点検と修理、そして必要に応じた屋根塗装を実施することで、雨漏りや腐食などの問題を未然に防ぎ、長く安心して使用することができるでしょう。

シーリング材の使用には注意が必要で、不必要な部分への充填や塗布は避け、適切な施工を心がけましょう。

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