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自分の家を大切に守るためには、屋根の状態を定期的にチェックすることが欠かせません。

その際に、広小舞という部位の役割と重要性を理解しておくことが、屋根のメンテナンスにおいて非常に重要となります。

本記事では、広小舞の基本的な機能と、その適切な素材選び、そして屋根を長持ちさせるためのポイントについて詳しく解説します。

□広小舞の基本機能とその重要性とは

広小舞とは、屋根の軒先に取り付けられた厚めの板であり、以下のような重要な役割を担っています。

1:垂木の反りを防止


屋根の骨組みである垂木は、細長い木材を使用しているため、劣化や湿気の影響で反りが生じやすくなります。

広小舞を垂木の先端に取り付けることで、反りを抑制し、軒先の長さを一定に保つことができるのです。

2:軒先の瓦の整列


瓦は、端から順に積み重ねていくため、軒先の瓦は他の部分とは異なる角度になりがちです。

広小舞を設置することで、軒先の瓦の高さを調整し、全体の見栄えを整えることができます。

3:屋根の美観向上


屋根の骨組みがむき出しの状態では、見栄えが悪くなってしまいます。

広小舞を取り付けることで、骨組みを隠し、屋根全体の美観を向上させることが可能です。

4:水留めとしての機能


野地板の切り口がむき出しだと、雨水を吸収してしまう恐れがあります。

広小舞を設置することで、切り口に直接雨水が触れることを防ぎ、水留めの役割を果たします。

このように、広小舞は屋根の構造において非常に重要な役割を担っているのです。

屋根は常に雨風にさらされる過酷な環境に置かれているため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

広小舞の状態をチェックし、必要に応じて修繕することで、屋根全体の長寿命化に貢献できるでしょう。

□適切な素材選びと屋根の保護

広小舞に用いる素材として最も適しているのは、スギやヒノキといった木材です。

これらの木材が推奨される理由と、屋根の劣化を防ぐための注意点について見ていきましょう。

1:広小舞に適した素材の選択


広小舞には、水や湿気に強い無垢材が適しています。

特にスギやヒノキは、耐久性が高く、広小舞の材料として広く使用されています。

伝統的な建築物では、ヒバやサワラなどの高耐久性の木材が選ばれることもあります。

2:屋根の劣化を早める環境要因


屋根の劣化を早めてしまう環境要因として、以下のようなものが挙げられます。

・台風の多い地域
沖縄など、台風の影響を受けやすい地域では、屋根の傷みが早まる傾向にあります。

・雪の多い地域
積雪量の多い地域では、屋根に大きな負担がかかります。

雪に耐えられる設計になっていても、本格的な降雪シーズン前に目視点検を行うことが大切です。

・落ち葉の多い立地
雨樋に落ち葉が詰まると、雨水があふれ出し、屋根の想定外の部分に水がかかってしまいます。

また、屋根に生えた雑草の根が屋根材の下に入り込むことで、劣化が加速することもあるのです。

3:広小舞の修理を怠ると起こりうる問題


広小舞が劣化すると、屋根全体に影響が及ぶ可能性があります。

例えば、コロニアル素材の屋根では、広小舞の劣化によって仕上げ材の下に風が入りやすくなり、台風で材料が飛散したり割れたりするリスクが高まります。

瓦屋根の場合、広小舞の腐りによって瓦がゆがんだり、脱落したり、下にずれたりすることがあるのです。

□まとめ

広小舞は、垂木の反りを防止し、軒先の瓦を整列させ、屋根の美観を保ち、水留めの役割を果たす重要な部位です。

適切な素材として、スギやヒノキが推奨されています。

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