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外壁塗装を考えている方の中には、どの塗料を使えばよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
塗料は、グレードによって価格も性質も大きく異なるので、用途に応じて的確に選ばなければならないのです。
この記事では、塗装を検討している方に向けて塗料のグレードについてとグレードごとの耐用年数についてご紹介します。

□塗料のグレードとは?

耐用年数の違いを表したものを塗装のグレードといいます。
塗装のグレードは7種類に分かれており、「無機」「ラジカル制御型」「ラジカル制御型」「フッ素」「アクリル」「シリコン」「ウレタン」があります。
また、耐用年数が長いものほど単価も高くなります。

ここで注意しなければならないのは、先ほど記載した7種類は塗装名ではなく、グレードを表す名前という事です。
同じシリコンの中でも様々なメーカーからいくつものシリコン塗料が販売されている為、塗料によって特徴は異なります。
見積書にメーカー名や塗料名が書かれておらず「シリコン塗料」とだけ記載されている場合には必ず確認を行いましょう。

□塗料のグレードごとの耐用年数

塗装のグレードが低い順にそれぞれの特徴を踏まえて1つずつ紹介していきます。

・アクリル
アクリルは艶があるのが特徴で、以前は壁や屋根の塗装に多く使われていました。
しかし現在は戸建ての塗り替え等の用途にはほぼ使われなくなっています。
現在は学校等の公共物件の内部、あるいはゼネコンの現場で多く使用されているグレードです。
耐用年数は、4から5年であり耐用年数を過ぎると塗装面が劣化し、塗装の顔料が粉上になるチョーキング現象が発生します。

・ウレタン
ウレタンはアクリルより耐久性があるのが特徴で、以前は住宅の塗り替えに使われるのが主でした。
しかし、現在はウレタンよりも更に耐久性の優れたアクリルシリコン樹脂が多く使われるようになっています。
予算を抑えたい現場や、リフレッシュ工事等に多く使われるグレードになります。
耐用年数は6から8年であり、塗り回数が多いので長持ちはする一方、建築に使用されるもので10年を超えるウレタンはありません。

また、水性・弱強溶剤1液・2液タイプがあり、耐久性が異なります。
車には強溶剤のものが使用されています。

・シリコン
色や艶がアクリルやウレタンよりも更に優れているのがシリコンです。
一般的な塗料屋さんやハウスメーカーなどで1番幅広く使われる塗料と言われています。
耐用年数は8から10年で、ウレタンと同じく耐久性の異なる水性と弱溶剤1・2液タイプがあります。

・ラジカル制御型
シリコン塗料よりも更に高い耐久性を持ち、現在人気が高まっているのがラジカル制御型です。
以前はハルスハイブリットとよばれていましたが、ネーミングが分かり辛く普及しませんでした。
ラジカル制御塗装は、塗膜を傷つけてしまうラジカルという塗装を、アクリル樹脂と光安定剤、高耐候酸化チタンで塗料に変えたものです。
耐用年数は8から10年でシリコンと同じくらいの年数です。

・フッ素
フッ素は元々デュポン社と呼ばれるアメリカの会社が開発し、石という天然石に含まれているフッ化カルシウムから作られています。
自転車のバッテリー等に使用されているフッ素樹脂は「ナイフォン」、フライパン等に使用されているフッ素樹脂は「テフロン」という等、同じフッ素樹脂でも名称が異なります。

更に、塗装に使われるフッ素は3Fと4Fの2種類に別れています。
耐薬品性、耐熱性、被粘着性、低摩擦性ともに、シリコンよりもおおよそ1.5から2倍の耐久性を持ちます。
耐用年数は15から20年とされています。

・光触媒
光触媒の人気は現在やや低迷しているものの、新築のジョリパットやタイルなど汚れが付きやすいもの、更には太陽光に多く使われています。
耐用年数は16から20年です。

・無機
無機塗料は厳密に言えば有機も混合されている為、無機・有機のハイブリット塗料です。
以前、無機塗料は非常に高価な塗料とされていたのですが、現在では不当な価格で販売するメーカーもなくなっているので手の届きやすい価格に変化しました。
とはいえフッ素塗料よりも耐久性の高い塗料である為、マンションや高層ビル等におすすめの塗料です。
耐用年数は16から20年です。

□まとめ

今回の記事では、塗料のグレードとそれぞれの耐用年数について紹介しました。
塗料のグレードを上げれば耐用年数は長くなりますし、グレードを下げれば予算は抑えられます。
この記事を参考に、是非ご自身の予算と目的に応じてご検討ください。

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