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住宅の快適な暮らしを維持するためには、適切なメンテナンスが欠かせません。
特に、雨漏りは住宅の寿命を縮める大きな原因の一つです。
そんな雨漏り防止に重要な役割を果たすのが、「雨押え板金」です。

この記事では、雨押え板金の基本的な役割と正しい取り付け方法について詳しく解説します。
住宅の保護と長寿命化に役立つ情報を提供することで、自宅のメンテナンスに積極的に関与しようとする家主の方々のお役に立てれば幸いです。

□雨押え板金の基本とは

雨押え板金とは、屋根と外壁の取り合い部分に設置される水切り板金の一種です。
壁押さえ板金、壁押え、雨押え水切りなどとも呼ばれています。
その主な役割は以下の通りです。

1:外壁を伝って落ちてくる雨水から住宅を守る


雨押え板金は、外壁を流れ落ちる雨水が屋根と外壁の接合部に侵入するのを防ぎます。
これにより、建物内部への水の浸入を防止し、雨漏りのリスクを大幅に減らすことができます。

2:流れてくる雨水を効果的に排水する


雨押え板金は、屋根と外壁の接合部に溜まった雨水を速やかに排水する役割も担っています。
これにより、水平部分に雨水が長時間滞留することを防ぎ、屋根材などの腐食を防止します。

3:定期的なメンテナンスと修理の必要性


雨押え板金は耐久性の高い素材で作られていますが、経年劣化や傷などから錆が発生し、穴が開いて雨漏りの原因になることがあります。
また、下地が木材の場合、雨押え板金内部に水が侵入すると下地が腐食し、板金の浮きが発生して隙間から雨漏りが起こる可能性もあります。

そのため、定期的な点検とメンテナンスを行い、必要に応じて修理や交換を行うことが重要です。
屋根の状態が気になる場合は、ご自身で確認するのは危険ですので、信頼できる専門業者に相談して診断してもらうことをおすすめします。

□正しい雨押え板金の取り付け方法

雨押え板金を適切に機能させるためには、正しい取り付け方法が不可欠です。
ここでは、雨押え板金の取り付けにおける重要なポイントと、誤った取り付けがもたらすリスクについて説明します。

1:排水用の隙間を塞がない


雨押え板金には、排水用の隙間が設けられています。
この隙間を埋めてしまうと、溜まった雨水が本来の排水ルートから流れず、溢れ出してしまいます。
排水用の隙間は意図的に作られているものだと理解し、塞がないようにしましょう。

2:地面に対する取り付け角度に注意


雨押え板金の取り付け方法には、地面に対して水平に取り付ける方法と、斜めの角度で設置する方法の2種類があります。
斜めに取り付ける場合、板金の先端につける「壁止まり板金」の部分に水が溜まりやすくなります。
水が溜まりやすい状態は雨漏りのリスクを高めるため、注意が必要です。

3:下端のコーキング処理は厳禁


リフォームの際、屋根と外壁の接合部の雨押え板金の上端にはコーキング処理が必要ですが、下端には絶対にコーキングを施してはいけません。
下端をコーキングで埋めてしまうと、雨水の逃げ道がなくなり、雨漏りを引き起こす原因となります。

4:雨漏りが発生した場合は交換が基本


雨樋や押え板金から雨漏りが発生した場合、塗装や補強テープによる一時的な対処では根本的な解決にはなりません。
アルミテープで巻いてから塗装する業者もいますが、不適切な対処法です。
多くのケースで、雨押え板金の交換が必要になります。

□まとめ

雨押え板金は、住宅を雨水から守り、雨漏りを防止する上で非常に重要な役割を果たしています。
その基本的な機能を理解し、正しい取り付け方法を心がけることが大切です。

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