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シート防水を選ぶべき? 屋上やベランダの適用事例およびメリットとデメリットを解説
2024.07.24
お役立ち情報
自宅や物件の屋上、ベランダの防水工事を検討している所有者の方へ。
シート防水は塩化ビニルやゴムシートを使用した工法で、屋上やベランダなどの防水に適しています。
この記事では、シート防水の基本情報や特性、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
また、他の防水工法との比較も交えながら、シート防水の適材適所をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
□シート防水の基本と屋上での採用例
シート防水は、防水シートを既存の下地の上から張り付ける工法です。
使用するシートは主に塩化ビニル製やゴム製で、耐久性や柔軟性に優れています。
屋上や比較的広いベランダの防水に適しており、大手ハウスメーカーでも採用されているケースが多いです。
1:シート防水の特徴
シート防水は、下地を選ばずに施工できるのが大きな特徴です。
前回の防水工事で使用された材料に関わらず、シートを上から被せるだけなので、幅広い現場に対応可能。
また、既製品のシートを使用するため、品質のばらつきが生じにくいのもメリットの一つです。
2:屋上防水におけるシート防水の優位性
平坦な屋上の防水には、シート防水が最も適しているといえます。
塗膜防水と比べると耐用年数が長く、アスファルト防水よりも施工がスピーディー。
広い面積でも効率よく施工でき、コストパフォーマンスに優れています。
ただし、複雑な形状の屋上には不向きなので、その場合は塗膜防水を選ぶのがベターでしょう。
3:シート防水の見分け方
シート防水は、シート同士の継ぎ目が目視で確認できるのが特徴です。
一方、塗膜防水は継ぎ目のないシームレスな仕上がりになります。
また、アスファルト防水は表面に砂利が散布されているのが一般的。
これらの見た目の違いを押さえておけば、既存の防水層がどの工法なのかを判断しやすくなります。
□シート防水のメリットとデメリット
シート防水にはさまざまな長所と短所があります。
ここでは、シート防水ならではのメリットと、注意すべきデメリットを詳しく見ていきましょう。
1:シート防水の主なメリット
・下地を選ばず、他工法の上からでも施工可能
・既製品のシートを使うため品質のばらつきが少ない
・表面に凹凸がなく、汚れが溜まりにくい
・工期が短く、スピーディーに施工できる
2:シート防水の主なデメリット
・一か所でも破損すると、広範囲に影響が及ぶ恐れ
・塗膜防水などと比べ、施工費用が高くなる傾向
・凹凸のある複雑な形状への施工は困難
3:素材別のメリット・デメリット
シート防水に用いられるシートには、塩化ビニル系と合成ゴム系の2種類があります。
塩化ビニル系は耐久性と耐摩耗性に優れ、最低限の下地処理で施工できますが、経年劣化で硬化し破断しやすくなるデメリットも。
一方、合成ゴム系は伸縮性が高く下地の動きに追従しやすいものの、密着性を高めるための入念な下地処理が必要になります。
□まとめ
シート防水は、屋上やベランダの防水工事に適した工法です。
塩化ビニルやゴム製のシートを既存の下地に張り付けるだけなので、品質のばらつきが少なく、スピーディーな施工が可能。
表面の凹凸が少ないのも大きな特長といえるでしょう。
ただし、シートの破損によって広範囲に影響が出る恐れがあるほか、塗膜防水などと比べて施工費用が高くなる傾向にあります。
また、凹凸のある複雑な形状の屋上には不向きなので、状況に応じて適材適所で選択することが肝心です。
塩化ビニル系と合成ゴム系では、耐久性や下地処理の手間に違いがあるのも押さえておきたいポイント。
シート防水の特性を十分に理解した上で、自宅や物件の状況に合わせた選択をおすすめします。