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屋根は家を守る大切な構造物ですが、その素材によってはメンテナンスの方法に注意が必要です。
特に、2001年から販売されたコロニアルNEOと呼ばれるスレート屋根は、素材の脆弱性から経年劣化によるヒビや割れが発生しやすく、適切な対処法を選ぶ必要があります。

本記事では、コロニアルNEOの特徴と、その屋根材に適したメンテナンス方法について詳しく解説します。
正しい知識を持つことで、大切な家を長く守っていくためのヒントが得られるでしょう。

□コロニアルネオとは何か?

コロニアルネオとは、2001年にクボタから販売が開始されたノンアスベストのスレート屋根材です。
アスベストによる健康被害が社会問題化したことを受け、その代替材料として開発されました。

1:アスベスト問題と代替材料の開発


かつてアスベストは、様々な工業材料に使用されていました。
しかし、その健康被害が明らかになり使用が禁止されると、建材業界ではアスベストを使用しない新たな素材の開発が進められました。
コロニアルNEOもその一つとして登場しました。

2:コロニアルNEOの素材的な脆弱性


コロニアルNEOは、アスベストを含まないセメント主体の素材でできていますが、その構造上とても脆いという特徴があります。
そのため、経年で屋根にヒビや割れ、欠けが発生しやすいのです。

3:塗装工事での注意点


コロニアルNEOの上を歩いたり、高圧洗浄などの施工を行うと、素材に大きな負荷がかかります。
その結果、さらなるヒビや割れを引き起こす危険性が高いため、コロニアルNEOへの塗装工事は避けるべきだと言えます。

□コロニアルネオのメンテナンス方法

前述の通り、コロニアルNEOは塗装に適さない素材です。
それでは、劣化したコロニアルNEOの屋根をどのようにメンテナンスすべきでしょうか。
ここでは、その代替となる方法を紹介します。

1:葺き替え工事


最も確実な方法は、コロニアルNEOの屋根を全面的に葺き替えることです。
新しい屋根材に交換することで、長期的な耐久性を確保できます。
ただし、工事の規模が大きくなるため、費用面でのハードルが高いというデメリットがあります。

2:カバー工法


既存の屋根の上に、新たな屋根材を重ねて施工するカバー工法も選択肢の一つです。
葺き替えよりも工事規模が小さく、費用を抑えられるメリットがあります。
ただし、下地の状態によっては適用できない場合もあるため、事前の調査が重要です。

3:部分的な補修


軽微な劣化であれば、部分的な補修で対応することも可能です。
割れや欠けの範囲が限定的な場合は、その部分だけを交換するなどの方法を検討しましょう。
ただし、抜本的な解決にはならないため、将来的により大がかりな工事が必要になる可能性があります。

□まとめ

コロニアルNEOは、アスベスト問題を受けて開発された屋根材ですが、素材の脆弱性から経年劣化を起こしやすいという特徴があります。
メンテナンスの際は、塗装ではなく葺き替えやカバー工法などの方法を検討する必要があります。

適切な対処法を選ぶためには、専門家による診断が欠かせません。
屋根の状態を正しく把握し、予算や工事の規模を総合的に判断することが重要です。
コロニアルNEOの特性を理解した上で、住まいを長く守るための最善策を見出していきましょう。

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