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棟板金とは?:基本からメンテナンスや交換コストを解説
2024.05.24
お役立ち情報
家のメンテナンスやリフォームに関心が高く、自己管理と家の状態を常に最良に保ちたいとお考えの住宅所有者の皆様へ。
棟板金は屋根の最も重要な部位の一つであり、その状態を理解し、適切なメンテナンスや必要に応じた修理方法を知ることは、住宅の長寿命化と快適な暮らしを守るために欠かせません。
本記事では、棟板金の基本情報、役割、耐用年数、メンテナンスの重要性、及びリフォーム時のコスト感を解説し、読者の皆様が適切なメンテナンス計画を立てられるよう支援いたします。
目次
□棟板金とは:基本情報と重要性を解説
棟板金とは、戸建て住宅の屋根の最も高い位置に取り付ける重要な部材です。
主にトタン、ガルバリウム鋼板、ジンカリウム鋼板、化粧スレート、コロニアル、カラーベスト、厚型スレートなどの屋根材で使用されます。
1:棟板金の構造と材質
棟板金は断面で見ると「ヘの字型」をしており、その下には棟下地と呼ばれる下地材が2本平行に取り付けられています。
材質は主に金属製で、耐久性と防水性に優れています。
2:屋根における棟板金の役割
棟板金は屋根同士を隙間なく接合し、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。
屋根材を押さえる貫板の上に棟板金をかぶせ、釘やビスで固定します。
また、棟板金同士の接合部分はコーキングで処理し、防水性を高めます。
3:棟板金のメンテナンスと耐用年数
棟板金は屋根の中でも最も過酷な環境に晒される部位であり、風雨の影響を直接受けるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。
一般的な耐用年数は15年~25年ですが、材料や塗料の種類によって異なります。
適切なメンテナンスにより、釘や棟板金の浮き、塗料の劣化などを早期に発見し、対処することで寿命を延ばすことができます。
□棟板金交換の実際のコストと事例紹介
棟板金の交換が必要な場合、そのコストはどの程度なのでしょうか。
ここでは、実際の棟板金交換事例を元に、それぞれのケースでのコストと工事日数を紹介し、リフォーム時の判断基準とコスト管理のポイントを提供します。
1:台風で剥がれた棟板金交換【3.9万円・1日】
築69年の金属屋根住宅で、台風により棟板金が飛散してしまった事例です。
雨漏りの恐れがあるため、棟板金と貫板を新しいものに交換し、ステンレス釘で固定しました。
小規模な工事だったため、低コストで短期間に対応できました。
2:訪問業者の指摘を受けての交換【10万円・1日】
訪問業者から棟板金の浮きを指摘された住宅での事例です。
屋根全体の塗装も検討されましたが、住まいの予定期間が短いため、棟板金の交換のみを行いました。
複雑な形状の接合部分もシーリングで丁寧に止水処理を施しました。
3:棟瓦から樹脂製貫板へ変更【10万円・2日】
瓦が積まれた棟が台風で崩れてしまった住宅での事例です。
瓦と内部の土を撤去し、スレートを部分的に補修した上で、ガルバリウム鋼板製の棟板金を樹脂製の貫板で施工しました。
より丈夫な構造へのアップグレードを実現しました。
4:雨漏り修理に伴う棟板金交換【14万円・1日】
リフォームで発見された屋根裏の雨染みから、隅棟からの雨漏りが判明した事例です。
原因は貫板と屋根面の隙間を塞ぐシーリングの劣化でした。
腐食した貫板を撤去し、樹脂製のタフモックで棟板金を設置することで、適切な防水性能を回復しました。
5:屋根塗装と併せた棟板金交換【25万円・5日】
築30年、前回の屋根塗装から15年が経過した住宅での事例です。
◻︎まとめ
本記事では、棟板金の基本情報、役割、耐用年数、メンテナンスの重要性、及びリフォーム時のコスト感を解説し、読者の皆様が適切なメンテナンス計画を立てられるよう支援いたしました。